🎶バッハ《ロ短調ミサ》とイギリス流コンサート事情

先週末まで、Armonico Consortというアンサンブルの公演でバッハの《ロ短調ミサ》を演奏していました。
9月末と10月初めにかけて、全3公演。
壮大なこの作品を何度弾いても、そのたびに新しい発見があります。

さて、イギリスのコンサート現場には、いつもながらの“お国柄”が出ます。
今回も例に漏れず、リハーサルは本番当日のゲネプロのみ!
(いわゆる、当日リハ+本番一発勝負スタイルです😅)
ただし3公演あったので、2回目からは少し落ち着いた雰囲気に。
でも3回目には出演できない人もいて、メンバーが一部入れ替わるというのも、いかにもイギリスらしい柔軟(?)な展開でした。

ラテン語の壁、毎回思うこと

ロ短調ミサを演奏するたびに、必ず思うことがあります。
それは——
「ラテン語、ちゃんと勉強しておけばよかった!」 ということ。

日本では、カトリック系の学校でもない限り、ラテン語を学ぶ機会はほとんどありませんよね。
でもイギリスでは、いわゆる進学校(Grammar Schoolなど)では普通にラテン語を学ぶらしいんです。
この文化の違い、なかなか面白いです。

そういえば昔、初めてオーケストラのオーディションに応募したとき、
書類に「C.V.を提出のこと」と書かれていて、英和辞典を引いても意味がわからず…
人に聞いてようやく、「Curriculum Vitae(ラテン語)=履歴書」の略だと知りました。

「なんなんだこれは!」と思ったのを今でも覚えています😂
どうやらヨーロッパではこれが“普通の言い方”なんですね。
とはいえ、個人的にはもう少し分かりやすい言葉を使ってほしいところです…!

💫 「Dona nobis pacem」— 我らに平和を

そしてこの作品の最後を締めくくる「Dona nobis pacem(我らに平和を与えたまえ)」の部分。
このフレーズを演奏するたびに、いつも胸が熱くなります。

バロック時代は、戦争や宗教対立が今よりもずっと身近にあった時代。
その中で人々がこの言葉を歌ったとき、どれほど切実に平和を願っていたことでしょう。

そして現代でも、戦争が絶えず起こり続けている今、
この祈りの言葉が持つ意味は、ますます深く心に響きます。
音楽を通して、「平和を願う声」は時代を超えて伝わってくるのだと感じました。

🎻 おわりに

バッハの《ロ短調ミサ》は、宗教音楽の枠を超えて、
人間そのものの祈りや希望を描いた作品だと思います。
今回の演奏でも、そんなバッハのメッセージを改めて感じる時間になりました。
そして、音楽が今もこうして「平和への祈り」を届けていることに、
静かな感動を覚えます。

Verified by MonsterInsights